2006年08月26日 (土)20:53  今回初めて登場する最長老。本名バザード=ウル=コプトで、フィリアとは多分祖父と孫の関係なんでしょう。 スレイヤーズは父親(に近い)と子供の関係がひじょーーーーに多く、リナとリナ父、アメリアとフィル皇子、レゾとゼルなど、どれもこれも父親です。 ……しかし、いくら竜族とはいえ、肉親をずっと「最長老様」と呼ぶフィリア。上司と部下の関係しか見えてこない最長老のフィリアへの接し方。うーん、正常とは言いがたいですね。 もちろん、フィリアが生まれた時には、最長老と歳が離れすぎていてってことも考えられます。 でもね、相当最長老はフィリアを溺愛してるのは、フィリアをみればよくわかる。 一族というか、世界を統べる4竜神の一人、火竜王ヴラヴァザードの傍に仕える、ドラゴンロードの黄金竜一派の中でも、特別大きい存在だった火竜王の神官長を祖父に持ち、巫女として何不自由なく暮らし、世界の成り立ちも、自分の立場も、何も疑問にも持たなかったフィリア。 そんなフィリアを育て上げたのが、他ならぬ最長老だったのですよ。
だから、神に仕える者でありながら、無意味に繰り返してきた竜族間の権力抗争も、疲弊しきり争う意味さえ無くしかけている神魔の争いも、何一つ知らずにのうのうと生きてきたわけですね。このお嬢さんは。
別にそれがどうというわけではないですが、世界を動かす立場に居る人間がそれでは困るでしょう。 地竜王一帯はまだ、未知なる存在ですが、空竜王は、火竜王のような大大的な竜族の神殿はなく、どちらかといえば、一匹狼。 水竜王は長がやられた上に、結界張られて手出しできず。廃れきったが、クレアバイブルがあるため、ミルガズィアさんら黄金竜と黒竜が住んでる程度。 となれば、世界の神族としてほぼ中心的役割を果たしていたと考えれるのが、この火竜王の神殿なんですよ。 前も言いましたが、本当の神族の3竜神は世界の統率とか、そんなこと考えてません。ので、実際に動かしてきたのは、この竜族ってことになるんでしょうね。
神魔の争いが疲弊しているというのは、ゼロスの言葉もそうですが、神魔戦争終結時の5000年前で、こう着状態に陥っているからです。 魔王の欠片が蘇えると世界は滅ぶとか言っていますが、レゾもルークも、結局自身の願望で、リナの攻撃を受けた形跡があります。つまり、人間から蘇った魔王は自殺願望を少なくとも持ち合わせてるというわけで、純粋な魔族としての滅びを願っているとは、とても思えないんですね。 そういう状態にしたスィーフィードの目論みは上手くいったと言えますが、残りの分断された4竜神は積極的に魔族に攻撃を仕掛けることはありませんでした。
大体、神族がそんなに躍起になって魔族を滅ぼそうとしているのなら、ルークが魔王として蘇ってからの数週間、リナが魔族に狙われていた数ヶ月間、はたまた水竜王の力が人間とともに蘇った時、神族は見ているだけだったんでしょうか。 つまり、神族はそんなことでは動かないという立証になるわけです。
神は動かん。魔族は動けん。これがリナたちの世界の現時点の情勢です。
さて……、ややこしい歴史の歪みを作りつつも、世界を支えてきた最長老との対面が始まります。 けど、その前に……
フィリア「あなたたちが遺跡を動かしたりしなければ、この神殿が崩壊することもなかったのようっ」 あー……そうだった、遺跡結局当たっちゃったんだっけ? ゼル「これも信託で告げられた……滅びの第一歩なのだろうか…」 フィリア「らしいこと言って誤魔化さないで下さい!今回はあなたが元凶じゃありませんか!」 ゼルウケるよ。リナがよく使う「らしいことを言って誤魔化す」をまじめな顔して言うんだもん。 リナ「まっやっちゃったもんは仕方がないわよねー。あはははは」 ゼロス「ですよねーv」 ガウリイ「そうだなぁ。くよくよしても始まらんさー」 アメリア「形あるモノは必ず滅ぶとも言いますしねっ。これも運命だったんですよ」(ええ、スレイ界にはそんな諺があるのっ!?) リナ「そうそう、これもサダメじゃーーー。あっはっはっはは」 フィリア「あなたたち完全に人事だと思ってるでしょ!!!!!」 かわいそうなフィリア。完全にリナたちのペースに乗れてません。
ゼロス「それじゃ、ボクはこの辺で一時引き上げさせて貰いますね……」 リナ「ああっ!ゼロス!!!!一人だけ逃げるつもりぃ?」 ゼロス「そうじゃ、ありませんよ。……でもここは火竜王の神殿。魔族のボクがいつまでものんびりしてるわけにもいかないでしょ!…………それじゃ!」 リナ「ああーー!魔族っ!おかっぱ!!!あたしも連れてけぇー!こらぁ!」 いやいやいや、ゼロス。あんたが現れてから何のリアクションもしてないで帰っちゃうのかい!
って、おお、タイミングを計ったかのような黄金竜の登場! リナ「ひぇ〜〜〜また、この登場パターンかっ!」(ミルガズィアさんと一緒)
というわけで、最長老との対面、そして食事にありつくリナたち。一人呼び出されるフィリア。 この最長老、好む人も少ないと思うほど、とにかく裏ありげな態度が気に入りません。良い味出してるぜっ、じいちゃん!ヴァルにもそれなりの理由があることを、言うためには、神側はこれくらいじゃないとね。
ヴァル「アルメイス。なぜだ?なぜ奴らと戦ってはならぬというのだ?」 アルメイス「まだ……その時期ではないということだ。いずれ時期が来る」 ヴァル「お前は言ったはずだ。お前の目的に手を貸せば、見返りに俺の復讐に手を貸すと」 アルメイス「復讐とは…あいつらを倒すことか?」 ヴァル「そうだ。魔竜王ガーヴ様が滅ぶ引き金となった、ゼロスとリナ=インバース!あいつらを倒すことだけを願い、俺は今まで生き延びてきたのだ!」
うわっ!ラーシャートのように上司を失った魔族が別の魔族の軍下に下る設定を無視した!まあ、ヴァルはちょっと特殊な魔族なんでしょうがないか。 ヴァルはどちらかといえば、人魔に似てて、竜族の混合体。自身も魔竜の竜の特性を持った魔族だったガーヴだからこそ、ヴァルは竜族としての特性も持ち合わせた魔族になったのでしょう。ガーヴ一筋でもいいよ、もう。
アルメイス「だが、お前も我等の目的に力を貸したといえるか?」 ヴァル「何?」 アルメイス「我等が求める5つの武器のうち、最後の一つ。それを探し出すのがお前の役目ではなかったか?」 アルメイス「このラグド・メゼギスと共にある2つの武器はすでに我等の手の内にある。そしてこの世界には残り2つの武器が秘められている。 一つは”光の剣”と呼ばれるゴルンノヴァ。だが、あと一つの在り処はようとして知れぬ!それを探し出すのが、お前に手を貸す条件ではなかったか?」 アルメイス「お前の復讐心を利用するようで悪いが、我等にも急がねばならぬ理由がある」 ヴァル「ちっ!わかっているさ」 アルメイス「我等にはあの力が必要なのだ。そしてあの力を導くもの……それが残り一つの武器なのだ」
というわけで、やはり高山さんが書いてる脚本では、若干人物と行動に修正が入っているので要注意です。 そう、ヴァルとアルメイスは上司と部下なんかじゃない。同盟のようなもの。だから、ヴァルはアルメイスをいとも簡単に裏切ります。 そして、探し物の武器はあと一つ。……その武器の名はガルヴェイラ!まさか、この探していた武器こそが、ヴァルの滅びた一族が隠していたとは何たる皮肉か。 まだヴァルガーヴはその運命を知らない。またその武器の為に、多くの竜の血が流れることも……。
一方こちらは火竜王の神殿。神殿の後片付けを任せられたリナ。ぶつくさ言いながら、指揮を執ります。ガウリイ……元気ですねぇ。こういう肉体派のときは。 魔法と光の剣でやる土木工事は、うーんさすがだなぁ。ブロックをゴーレムを使う術で区切るとはさすが!ゼルの意外な絵心といい、面白い! そして肝心のリナの設計は…orz アメリア「リナさんって…美的センスなかったんですね」 そうそう、映画ごうじゃすでも、芸術的な陶芸作ってたし。
最長老「フィリアよ。もう一度問おう。あの者達が本当に信託に告げられた者たちだと言うのか?」 フィリア「はい!……多分……」 黄金竜「何とも情けない話だな。赤竜の騎士(スィーフィードナイト)を招くはずではなかったのか?」(もちろんリナ姉ちゃんのことだ) フィリア「それが…断られちゃいまして……それで、赤竜の騎士のご推薦でリナさんたちを…」 中略 最長老「フィリアよ、ここに来るまでの間、あの者たちの人となりを知ったはずだ。その上で誠に滅びの信託に告げられた者たちだと思うのか?」 フィリア「それは……」 最長老「どうなのだ?」 フィリア「私はあのリナさんたちこそ、滅びの信託に告げられた者たちだと思います!私はわずかながらリナさんたちと共に旅をしてきました。その中で、上手く言えないのですが……”持つ能力以上を成し遂げる何か”。あの人たちはそういうものを持っています!」 最長老「”持つ能力以上を成し遂げる何か”……か…」 フィリア「まあ、勢い余って今回のことのように暴走することもあるようですが」(責任擦り付けてやしませんか、フィリア) 黄金竜「冥王フィブリゾと魔竜王ガーヴが滅びるきっかけになったのも、あの者たち」 フィリア「いかに力があろうとも…。例え我々ドラゴンでさえできることではなかったはずです」 最長老「それを成す者と成さざる者には、大きな差があるということか」 フィリア「それに私が最初に尋ねた赤竜の騎士は言っていました。ご信託にある『闇と光とその狭間の力』とはスィーフィードの力を宿す自分のことではないと。その上で、あのリナさんたちを推薦してくれたんです」 最長老「闇と光とその狭間の力……持つ能力以上のことを成し遂げる何か……フィリアよ…」
ということで、リナたちに託すことにした竜族。 ゼル「気に入らんな!なぜそんなまだるっこいことをする?」 ゼル「お前たちが信用する火竜王に任せればいいじゃないか」 それは、この手の冒険での禁句ですって、ゼルさん。まあ、素直に火竜王が竜族に従うわけがないと思いますがね。火竜王に最長老たちは勝手に仕えてるだけっぽいし……。 そして、魔族と神族の膠着状態での「不毛なにらみ合い」ってヤツ(冷戦か)で、それも出来ないと……。
そこにあわられたはアルメイス!おお、単身乗り込みに来たか!さてさて、どうなる? |
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