スレイヤーズ感想記
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NEXT感想記第19回「ついに発覚っ?ゼロスの正体!」
2004年05月12日 (水)00:15
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 さてさてやっと現れた魔竜王ガーヴ。
 ここでの重要な点は『ガーヴの強さを見せ付けること』。それがまず1点です。

 重要な役はOPの最後で姿を見せなくてはいけない。そんな掟があるのかどうかはわからないが、NEXTの意味ありげなOPの謎がやっと解け始めるのもここからです。(そこの人っエヴァのパクリとか言わないっ!)
 今まで見続けてきたあのOPシーンがここと重なるのかっ!という感動は結構あって嬉しいんですよね。まぁ、NEXTは原作もそれなりに売れてきた頃ですから原作を知っている人は、わかる部分も多々あると思うんですが…。

 さて、てっきりラスボスかと見せかけているガーヴですが、原作ではいともアッサリくたばっています。たった1巻。それが魔竜王の存在です。なんだか身も蓋もないような言い方をしていますが、原作は別に『ガーヴは強い』などと言うのをアピールしなくても、魔竜王の配下であるラルタークに苦戦したり、リナの心情を操作することで、簡単に強さが伝わってくるからいいんです。それに、原作の一連の流れを読者は知っていますからね。
 しかし、アニメはそうもいきません。無印から半年、間にギャグ月間(この間は夏休みな為テレビを見ない人も出てくるのです)。どうしても強さを見せたいなら時間と、回数を重ねなくてはいけません。また、アニメでは竜将軍・竜神官が出てこないので、いきなり5腹心だー!とか言われてもピンと来ないですしね。

 てなわけで、起こるのが…『ガーヴにボロ負けすること』なんですよね。無茶苦茶強い敵ほど、主人公がやられちゃったり、一時撤退しなくちゃいけなかったり、近くの住民やそこそこの戦士を痛めつけたりしなくてはいけません。それは王道ですが、人間の基本的心理です。
 しかし、その王道を踏み外すことなく歩いているガーヴはやっぱり強い。論理的に説明するのではなく、もう子供の心に直感的に恐怖を植えつける感じですね。そんなガーヴの初開戦がこの回です。
 ちなみにこの後、クレア・バイブルにて2回目、その外で3回目、やられたと思わせつつ4回目。…ガーヴ…、お前はターミネーターか?

 そしてもう一つ、重要なこと。それは『黒幕側の種明かし』です。この回でようやく魔竜王一派がリナを狙っている理由を明かします。
 それがこの回の冒頭です。

ゼロス「魔竜王ガーヴ、直々のお出ましとは…。今までどんなに挑発しても出てこなかったのに…。」
ガーヴ「お前の挑発ごときで俺がのこのこ出てくるわけにはいかなかったが、この神殿の中ならば話は別だからな。」
アクア「そうかい。クレア・バイブルの写本が取り巻くこの神殿の中ならヘルマスターの目は届かない。」
ゼロス「ああ…なるほど。……ボクとしたことが迂闊でしたよ。確かにここならば、ヘルマスター様の目も届かない。今のあなたにとってはヘルマスター様が一番厄介な存在ですからね。……魔竜王ガーヴ。」
リナ「ヘルマスター!?魔王シャブラニグドゥの5人の腹心の一人、あの冥王(ヘルマスター)フィブリゾ。……ガーヴにヘルマスター…、そんな大物が二人も?…なんであたしにっ!?ということは…ゼロスもっ!」
ガーヴ「”様”が抜けてるぜ?ゼロス。ガーヴ様だろ?」
ゼロス「それは失礼を…。」
リナ「どういうことよっ?ヘルマスターがガーヴとやりあってるって!?」
ガーヴ「へへへへへへっ。簡単なことさ。今の俺はシャブラニグドゥに反旗を翻した裏切り者だからよっ!……シャブラニグドゥのくそっタレが居ない今、一番厄介なのは……ヘルマスターの野郎だ。」
ゼロス「そういう理由なんです。」

 これがアニメ版ガーヴの状況なのですが…さすが、好戦的と言われるだけあって言葉が汚い汚い。…アニメの言葉直したら、ガーヴの笑い声が「へへへへっ」になるのがどーしても笑えますね。
 この時では怖さだけを出せばいいので、こんな感じですが、3回戦目の時にはちょっと憂い帯びた言い方になります。TRYでガーヴを見た方は、これ見たら笑うでしょうね。

ゼロス「それにしても千年ほどお目にかからないうちにイメージが大分お変わりになりましたね。魔竜王”さま”。」
ガーヴ「そーかい。昔はもうちょい礼儀正しかったか?」

 この後からガーヴ、ゼロスをタコ殴り!ゼロスいぢめが始まります。…はっきり言ってゼロス、別に顔を腫れさせたり、赤アザや擦り傷作る必要なんてないと思うんですが、それはそれ。雰囲気ということで…。
 一番ゼロスがかわいそうだと思うこと。それは原作ではあった「いいえ、千年前の方が気が短くありませんでした?」が言えなかったということ。…かわいそうに、台詞の途中で攻撃なんて、アメリアが許さない暴挙ですよね。
 今まで攻撃らしい攻撃を受けなかったゼロスだけに、このシーンはインパクトがあります。一方リナは、やたら繰り返されたヘルマスターの文字にビビリまくりです。そりゃ腹心2人なら当然だと思いますが…。しかし、ゼロスの胸倉を掴んでいるガーヴに向かって打ちます。

ガーヴ・フレア

 …原作にもそしてマンガにも登場するこのガーヴに向かってガーヴ・フレア。洒落なんでしょうか、挑発なんでしょうか。やっぱ冗談か…。もっともマンガではガーヴ本人なのか確認で打ってましたけど。
 そして、無印・NEXT前半にて5腹心の力を借りる唯一出てくる黒魔法が、このガーヴ・フレアなんですよ。もしかして伏線なのでしょうか。そうだとしたらすごく年季の入った伏線ですねー。打っているのはリナとゼルです。

 そして、題名にあるとおりゼロスの正体もここで出てきます。リナの前では消える・魔族と知り合いだなんて言う・セイグラムやカンズェルが驚くなどという、伏線を張ってきたゼロスですが、ここでとうとうネタ晴らし。
 リナもフーンってなもんですから、拍子抜けですね。ツーといえばカーな会話をするリナやゼル。説明が必要なガウリイとマルチナ。この塩梅が成り立っているわけで、全員がいないとこんな会話になるわけです。

 さて、ここからAパートにも関わらず戦闘が始まります。はっきり言って大好きな夜戦闘です。画面が映えるんですよ、特殊効果はやっぱり背景が暗いに限ります。また、アトラス編でもそうでしたが、原作を多少意識したこのNEXTでは魔法がめちゃくちゃ出るんで嬉しいです。
 リナは合流したガウリイたちと共に、セイグラムと戦います。ブラスト・アッシュ(アメリア)、ダイナスト・ブラス(リナ)、ダイナスト・ブレス(ゼル)、増幅ドラグスレイブ(リナ)。もう、黒魔法オンリー、5腹心魔法もこの通り。ウハウハな大放出です。まあ、魔法をいかにうまく使うかがスレイヤーズの見所なんですが、画面として映えるならこっちの方でしょう。アニメでは画面が流れていくので、理屈で見るないんです。なので効果的に「なんかすごそう」を読者に植え付ける派手さが必要なんですね。
 ところでセイグラム、人の姿も取れない魔族のクセに妙にパワーアップ。避けるでもなく上の術をいとも簡単に受け止めています。…3流のクセに…へんっ!(ギャグがなくて悔しいらしい

 一方ゼロスですが、ガーヴの問いかけに言葉を濁しています。曰く
「ヘルマスターはリナを使って何をしようとしているか?」
というもの。これこそが、NEXT最大の伏線であるわけですが…種明かしは最後の最後までとっておきます。ゼロスお得意の「それは秘密です」で逃げるのですが、さすがに魔族二人では逃げられそうもない。そんな場面で出てくるのが……

 マルチナでした。

 もーここからはギャグてんこ盛り。実は水竜王の残留思念であるアクア婆ちゃんの効力なのですが、ゾアメルグスター大活躍で一気に落とします。なんだかシリアスが絶対に続かないと名高いハーメンルのバイオリン弾き(マンガ)みたいですね。必ず落とすのがアニメの笑いどころ。
 最後にアクア婆ちゃんがネタ晴らしをしつつ、「カタート山脈へおいで。―真のクレア・バイブルの元へ」と言い残してガーヴを撒いてくれます。前回言った水竜王の審査はこれでOKというところですか。
 ゼロスはここまで見越してこの神殿にリナを連れて来たのかはわかりませんが、最後の最後までリナを導こうとはしませんでした。ゼロスは秘密を守りリナはすべて踊らされているとはこの時点ではまだ、想像だにしていないのです。…それだけにヘルマスターの策士的なところとかが、浮き彫りになるのではないでしょうか。

 さて、最後にマルチナについてちょっと言いたいのですが、かなりどうでもいいことなので、すっ飛ばして下さい。

 無印後、原作も一通り読み始まったNEXT。私にとってはなんですが、この頃かなりアニメの知識が甘くて、『原作と違いすぎる』と不満に思っていました。…特にここらへんからのマルチナは、本当にウザくてしつこくて、…嫌でした。
 が、原作から離れてやっとアニメが観れるようになった今なら、マルチナの存在意味も少しはわかります。…マルチナは本当に何も持ってないキャラだということに気づいたんです。
 キャラクターというのは、出す意味があってこそのキャラであって、ストーリーに関係性があるからこそ、出すんですよね。…けどマルチナは、全くそれがないんですよ。(リナへの復讐も途中で消えかけ、動機付けが本当に薄いと思います。)渡部監督が「後半マルチナを出すのに苦労した」とコメントしている理由がわかります。
 また、こういうアクションアニメなのにも関わらず、戦闘力がない。…そりゃ、シリアスシーンには使えないですよね。

 ですが、アニメ化するに当たってリナ以外の女性キャラクターにはある共通点があるんです。―それは、成長すること。

 戦闘慣れしてない世間知らずのアメリアが、徐々にたくましくなる無印。同じく虫も殺せぬようなお嬢様、シルフィールがコピーレゾに止めを刺すところ。神の側に立っている為、自分は正しいと考えきってしまい疑問を持つこともしなかったお高く止まっていたフィリアが、神の側を降り「正しさ」とは何かを求め続けるTRY。
 どれも回を増すことに性格が変化していき、何かを得ています。これは、全員がある一定の力を持ち、その戦力や性格の元にストーリーを重ねる原作スレイヤーズと全く異なる点です。渡部監督はなぜかこの点に非常にこだわり、譲りませんでした。…実はゼルもそれに当たると思うんですが、無印の初期の脚本家、小山さんは非常に原作に忠実でしたので余り出なかった部分だと勝手に推測しています。

 ではマルチナは何がどう変わっていったのか。これは「恋」ですね。
 NEXTの裏のテーマでもあるガウリイとリナの恋の発展。激ニブのリナと全く対称なマルチナを使って、徐々に意識をさせるというのが一番出したかったマルチナのキャラクター性なんですよね。…私は全然気づきませんでした。本当にもう、「激ニブはてめーだ。」って感じですよね。
 そんなマルチナの恋の遍歴はゼル、ガウリイ、ゼロス、フィブリゾ、ザングルスという無節操極まりない様子です。(よく見るとゼルを見て顔を赤らめてたり、「私の気持ちを弄んだフィブリゾを」とか言ってます。)ですが、最終的にザングルスと相思相愛になれた…ということが重要だと思います。それを案じさせることで、ガウリイとリナの関係をも発展させようとしていますから。(最後の「次はあんたの番よ」の台詞にて

 マルチナの存在意義はそこにこそあると思うのですが、私は他にもマルチナが大きく変わったと思った台詞があります。
「私、なんにももできない!」
 という最終話の台詞です。これを聞いて私は「この子はやっと自分を測れる子になったんだ」と思いました。まぁ、無印のアメリアと一緒です。戦闘していくに連れて変わっていくという点において。
 それまでのマルチナは、よせばいいのに…と思うほど自分を知らなくて、無鉄砲に口を挟んでいました。いい例が今回なんですけどね。アトラス・セイルーンではマルチナ、戦闘に関わっていません。いなかったり、外にいたり。それが、このガーヴ・フィブリゾの時にはちゃんと付いて行ってるんです。だから、原作鵜呑みにしていたリアル・タイムではここらへんのマルチナが、一番いらないと思ってたんですよね。
 でも、ここでの出来事を彼女がどれだけ理解しているかは別として、世界の広がるような体験をして自分というものを知った―と私はそう解釈しています。子供の時は、自分に無意味な自信があったりしますけど、どんどん世間を知って自分を知るようになりますよね。マルチナも同じなんじゃないかと思います。

 無節操に人を好きになったり、自分を冷静に認識するようになる。―これって思春期の女の子らしいことじゃありませんか。マルチナにあえて何も持たせなかったのは、スレイヤーズNEXTのおそらく対象年齢である、小学校高学年から高校生あたりの女の子を表現したからだと思います。
 そう考えるとこの子が好きになってきました。同調できる子(まあ、同調するには年齢が行き過ぎましたが…)として認識できるようになったからだと思います。

 それらのマルチナの解釈が正しいとは思ってませんが、まぁ私はこう思っていますよ程度に紹介させていただきました。
 ですが、マルチナが明らかに後半にもたらしている効果がもう一つあるんです。それは『引き立て役』。絶対これは、アニメらしい効果だと思いますが、本当にマルチナは他のキャラを立ててくれます。ツーといえばカーなリナたちに変わり、大げさに驚いてみたり、アホなこと口走ったり、文句タラタラだったり。
 ごめん、マルチナ。お前が出てくるたびにリナやアメリアやシルフィールがまともに見えてしまうよ。と思わせてくれます。
 マルチナが「ギャー」「キャー」とか叫ぶたびに、「ああ、普通だったらここで叫ぶのね」と読者に思わせてくれる物差しキャラクター。それがマルチナ。ガウリイに取って代わったこのポジションは中々おいしいです。
 余談ですが、この後のクレア・バイブルの中にマルチナが入るところって、そう考えてみるとすごく美味しい。もう駄目押しで「リナにしかクレアバイブルは見せられない」という効果を与えてくれます。パワーアップ儀式であるクレアバイブルを高める存在として一躍買ってるんですね。…人気が出ないのを承知でこの行為をさせたアニメって…すごいですね。…かわいそうだけど、おいしいよ…マルチナ。

 というわけで、今回は終わり。次の舞台はドラゴンズ・ピーク。リアル・タイム時に私が惚れたミルガズィアさんが出てきます。そんな今考えれば爆笑なことも思い出しつつ、次回へ続きますっ。

NEXT感想記第18回「砂の神殿!ギガスレイブの秘密!」
2004年05月07日 (金)11:52
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 スレイヤーズはいわゆる「ファンタジーの王道」であるストーリーに、個性的(不王道)なキャラクターを出すことで、既存の物語を面白くしているんだと思う。しかし、そのベースとして流れているものは、恋愛でも勧善懲悪でもない。「自分らしく生きること」こそリナを通して見られる根本だと私は思う。
 アニメでも、無印は勧善懲悪というか…「魔王だから倒さなきゃ」と最初の部分は見られたが、コピーレゾ編でシルフィールが止めを刺すところなど、勧善懲悪というには相応しくない点が多々見られる。TRYではそもそも前提として今まで築いてきた「神と魔」そのものを否定する物語になっている。

 それらをどう思うかは人それぞれだし、ましてや好き嫌いは本当に分かれるところだと思う。だけど、スレイヤーズで一番言いたかった(ことだと私は思う)「自分らしく生きる」というのを教えてくれるのは、やはりアニメにおいてはこの18話から最終話までではないだろうか?

 私自身、アニメのこの章がなければスレイヤーズサイトなんて開かなかっただろうし、ましてやアニメ感想なんてやらなかった。「好き」というのではなく、「影響を受けた」というなら18話から最終話だろう。
 原作が小説なだけに、自分の小さな想像力でクレア・バイブルや死霊都市を想像しても映像・音楽付きのアニメには叶うはずもない。小説には小説の面白さがあるし、もちろんなんと言ったって原作が一番だ。
 だけど画面を見入ってアニメを観ると、リアルにキャラクターが動き、ドラゴンズ・ピークが悠然と姿を見せると、もう何とも言えないほどジーンと来てしまったのだ。たぶんアニメというメディアの楽しみ方を私は初めて知ったんだと思う。

 そんなわけで、この18話から最終回まではイラストもシリアスに、感想も真剣に描きたいと思います。ガウリナが公然と出てきますので(ストーリー的に見るとどうしても欠かせない為)お嫌いな方は申し訳ありません。あと、ギャグイラストが好きだった…という(奇特な)方は「更新日記」のところに簡単に描いていきますので、そちらも合わせてみてください。…いくら真剣に描いたところでアニメスレイヤーズの天然ツッコミは消えませんから…。

 では、この18話の感想に移りたいと思います。

 この回はアニメオリジナル・ストーリーなんですが、…よくできていると思います。ここで出てくる伏線は
・魔竜王ガーヴを出す
・ガウリナ要素をかもし出し、ガウリイが攫われる時のリナの心情をよりわかりやすくする
・水竜王の残留意思体であるアクアを出す
・ギガスレイブの危険性を説明する
 の4点ですね。上の2点は普通なんですが、下の2点は重要で、原作よりもわかりやすいと思わせるほどよくできています。今回はこの伏線を踏まえつつ、アニメの流れに沿って感想を書いていきますね。

 リナたちが来たのはメギド村。冒頭でゼロスが泉の中にコインを投げると言うベタな観光をしています。ゼロスはなぜか旅の名物や観光スポットに興味を示しているんですよね。魔族にとっちゃ関係ないようなことなんですが、アニメのゼロス(特にNEXTかな)は食べ物を食い、女にちょっかいだしと生を謳歌?しています。渡部監督の意向らしいですねー。
 そしてゼロスはやおら「クレア・バイブルの完全なる写本」がこの村の山の神殿にあることを言い出します。この写本神殿がいつ頃できたのか、誰が何の目的で作ったのかは言われてません。「こんなものあるかい!」と私は思ったのですが、もしかしたら水竜王がこの地を納めていた千年前以前に、水竜王の神殿の蔵書として作られた―とかこじつければ幾らでもできちゃうかなーと今は前向きに捉えています。その後、降魔戦争で水竜王が死に、知識の一部が異空間に放り投げられたのが、「クレア・バイブルの本体」なのは言うまでもありません。

 その神殿にあるクレア・バイブルの写本は、砂の中から石版が無数に出てくるという映像ならではの圧巻さを見せ付けてくれます。写本神殿はどうやら異空間にあるらしく、小さい扉から広がるのは一面の砂漠。ゼロスと共にリナを監視しているフィブリゾの目は届かないということで、やっとガーヴが姿を見せます。12話から名前だけ出てきたガーヴ、もう慣れちゃいましたがやたらと声が渋い。どう贔屓目に見たって20代には見えんぞ、おっさん。
 側のお付はセイグラム一人。NEXTでは魔族の階級を簡略化している為、5腹心の側に仕える将軍・神官の存在はさわり程度にしか出ないのかもしれませんね。そうしないと獣神官であるゼロスが冥王であるフィブリゾに仕えている意味とかも、説明しなくちゃいけませんから。

 さて、もう一人出てくる重要人物「アクア婆ちゃん」。テレビオリジナル・キャラクターです。このアクアを出すのは、やっぱり会話主体の脚本上の都合かもしれないんですが、私はここで「水竜王の残留意思」を出す効果ってすごいなーと思っています。
 アクア婆ちゃんを出すことでわかる効果は、まず、クレア・バイブルが水竜王の知識であるというのを匂わせること。原作でも本編には出てこない裏設定となっています。すぺしゃるの『巨大あとがき』で出てきますが。

 それと私だけが思っていることかもしれませんが、ここで魔族の動きに対しての「神族側の動き」…もっと端的に言えば「クレア・バイブルの意思」を出しています。
 神族側の動きについては説明する必要もないと思います。もともとリナたちのいるこの地は結界の為、神は干渉できません。世界が滅ぶかもしれないこの重大な時に、神が誰一人として手出しできないというのは、情けないというか、危ないというか…。
 唯一対抗できる竜族も、リナたちがドラゴンズ・ピークに行く前は気づいていないようですし、ここで「ガーヴにもやられちゃうくらい弱い存在なんだけど、神としてはこう思っているよー」というアクアを出すのは、非常に大きな効果かと。
 また、クレア・バイブルに触れるという行為が、どれだけ大きいことなのか、リナの知りたがっている情報(金色の魔王がこの世界の創造主ってこと)の価値をかもし出す為に、「クレア・バイブル自身の審査」という意味でアクアがいるんじゃないかと勝手に推測しています。
 ほら、クレア・バイブルに接触する時のリナはやたら神々しいじゃないですか。あれは少年漫画でよくある「パワーアップの儀式」なわけですから、そう安々とできちゃいけないんですよ。「クレア・バイブルに意思を持たせる」ことで、リナを審査し、「この子だったら見せてもいいかなー」という合格印を押す為の伏線なんだと思います。

 あと、これは共通して思うことかもしれませんが、老人には「主人公を導く存在」があります。アクアはこれからのリナを正しい方向に導く、優しい知恵者の存在でもあるわけです。魔竜王を食い止めるっていう効果もあるわけで、やっぱ至りつくせりな存在だと思うんですよね。この人がいなかったら多分、アニメは理解不能の文字だけ残して、さっさと終わってしまったと思います。
 アクア婆ちゃんは、設定で見ればそんな感じなんですが、他にもガウリイとリナの関係をいち早く見抜いて、ニヤニヤするところなど、庶民的な竜神であるところが好きです。TRYで全く出てこなかった火竜王よりはねー……。

 そんなアクアを抱えつつ、巨大な写本を旅するリナたち。そして夜に野宿をします。

リナ「えっらーい!見張りしてたんだ。」
ガウリイ「ああ、ゼルと交代でな。こっち来いよ、夜は結構冷えるぜ、ここは。」
ガウリイ「やらんぞ。(焼き芋)」
リナ「いらないよ!」
リナ「そういやさ、ガウリイと旅してから、もうずいぶん立つのよね。」
ガウリイ「えー、そうだっけか。」
リナ「なんかさ、いつも隣にいるのが当たり前になっちゃったね。」
ガウリイ「まー保護者だから。オレは。」
リナ「…いつまで、私の…保護者してんのさ。」
ガウリイ「そうだな、一生か?」
リナ「いっ一生…。…やだ、お婆ちゃんがヘンなこと言うもんだから調子狂っちゃったのかなぁ。…ねえ、ガウリイ。あんたを待ってる人とか居ないの?いい人っていうか…。」

 とここまでが、やたらわざとらしいガウリナな部分です。全年齢対象のアニメだからしょうがないとはいえ、あまりの臭さに笑っちゃう(好きな人ゴメンね)シーン。
 だけど、ここはけっこー重要だったりするんですよね。今までリナはガウリイに対して何かを思うって言うわけではなく、ガウリイの方が「こいつリナのこと好きなんだなー」という態度だったわけですよ。無印然り、セイルーン編然り。
 まぁ意識しすぎるのもどうかと思いますが、異性から「彼氏いるのー?」と聞かれたらちょっとは恋愛として意識していると思うでしょう。リナからってのは私にはビックリなんですが、これくらいしないと盛り上がらないと言ったところでしょうか。
 無印はマジで一般対象向けのアニメですが、NEXTでは「原作を知っている」読者も増えた為、こういうガウリナシーンを嫌がる人もいると思うんです。私もリアル・タイムで見てたときはそうでしたから。でも、原作から離れてみてみたら、アニメとしてはごく普通のシーンなんじゃないですか?いささか唐突ではありますが。
 余談ですがTRYはマジでマニアック向けだからちょっとー…と思います。

 さて、そんなこれからの伏線を踏まえて、ついにここからが本番。アクアがリナにギガスレイブを暴走した場合の予想シーン、「あるいはありえたかもしれない過去」を見せ付けます。
 元々ギガスレイブなんつーもんに、力で言えば5腹心くらいにしか当たらないゴルンノヴァに上乗せするなんていう、無茶極まりない勝ち方をしたリナです。後からになってメフィやミルガズィアが、倒れんばかりの反応を示したかもしれないことが、原作で示唆されてるくらいです。
 原作ではシルフィールが3巻で、「ギガスレイブは使うな」と言っていますが、伏線としては弱いでしょう。アニメだと第三者の視点になる、ということもありますし、無印から半年…リアルタイムだったら読者は忘れているはずです。
 アニメではシルフィール、身を挺して打たせまいとしましたが、その後リナが重傷を負ってしまうため、印象としては薄いです。
 それを、もっともわかりやすくアニメで説明するために、ギガスレイブの暴走シーンなんかを使ったわけです。シャブラニグドゥを倒す時を使って。
 
 「あるいはありえたかもしれない過去」なんてアクアが言っていますが、厳密には「水竜王が予想するイメージ」なんでしょう。アメリアがいますし(無印時には居ません)服装もみんなNEXT時のもの。アクア婆ちゃんはけっこーエグイことに、ガウリイ(もっとも重要な人って意味かな)を最後に残して、間を取りながら消していきます。
 リナは涙を流しながら「なんでこんなもの…見せたのよ。」といいます。この程度で泣く様なリナではありませんが、過去への後悔を見せたかったのではないかと思います。

アクア「これからお前さん方の前に立つ者は、人の身をもって戦うには余りにも強大なモノ。お前さん方に残された道は少ない。……しかし、その中で最悪の選択をしてはならない。
 …そしてそれこそがおそらくは――」

 これが最初にアクアが導くこと。この後クレア・バイブルの本体に触れた後のアクアの台詞とは言っていることが違うのですが、「水竜王」という神の立場から言えば上の台詞になるのかなーと思います。
 そりゃーねー、神としてはここでギガスレイブを使わせるわけには行かないんだから。でも、リナに死ねって言ってるのと同じなんじゃないかな…。立場としてはそう言わざるおえないんだけど、アクアの本音はまた別なんじゃないかと思います。それはまた、21話の話ですね。

 さて、最後に出てくるのがセイグラム、そして魔竜王ガーヴ。はいはい、ここからがNEXTで一番楽しい展開になっていくわけです。
 というわけで、今日はこの辺で失礼します!

NEXT感想記第17回「うさわの彼女はゼルガディス?」
2004年05月04日 (火)03:14
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この回はゼルと王子ミワンの友情を描く感動ヒューマンストーリー。その名も「パンツ一丁物語〜ハイレグパンツは男を語る〜」であった…。
ミワン「…行かれてしまうんですね…。」
ゼル「ああ、俺はあいつらと共にクレア・バイブルを探しに行く。」
ミワン「私、今度会う時にはもっと男になってますからっ!」
ゼル「偽りなく自分を受け入れることができるのは、幸せなことだ。」
ミワン「ゼルガディスさん。」
ゼル「さらばだ!」

ミワン「今度会うときは!ハイレグじゃなくてふんどしにしましょうねー!」

 という後日談があったそうだ。
 さて!今回は最後のギャグ月間。ガウリイに引き続きゼルのオカマの回。おいおい、それは無印の時に「それはどうよ?」という話で落ち着いたんじゃないのか?とツッコミしたいが、ともあれアニメにおいて確立した「麗しきオカマ連中3人組」を作ったことは、功績?と言えなくもないだろう。
 とくにゼルガディスは問題とも言える麗しさぶりで、これ以降ゼルのギャグ度は急激に少なくなり、元のシリアスさを取り戻したとも言える。…なにが問題だって…、男を愛しちゃったのよゼルがっ!!!!
 嫌よぉ!ゼルは硬派一辺倒!って人の打撃は相当なもんだろうなぁ。私はとりあえず笑った。TV版ギャグで不幸でお茶目なゼルの最後の華々しい姿である。そう思えばこの回は重要だったのかもしれない。だって、もうゼルをかわいいとか言えないんだもん。3流好き(ゾルフ・ヴルムグン)としては、実に悲しい出来事だ。…でもまぁ、まだラジオドラマが待ってるんですけどねっ!…フフフ…。

 場所はフェミール王国。優秀な巫女を育て上げる女だけの国だそうです。場所的にはディルスの側かカルマート公国辺りなんですが、たぶん大きな国の中で独立している小国なんでしょう。あ、セイルーンの北って考え方もあるか…。白魔法都市との関連で言えば、そこが一番可能性があるんではないでしょうか。ま、テレビオリジナルなんですけどね。

ガウリイ「それで…どうしてオレがまたこんな格好しなきゃいけないんだー!!!!」
リナ「何言ってんだかー。女しか入れない国となれば、当然の展開でしょ。」
 うわっ、リナがもー慣れてる…。お決まりなんですねー。
リナ「さてと、ガウリイちゃん仕上げよぉ〜。」
 と口紅を取り出すリナ。おお、リナが化粧道具持ってる事の方が驚きだ。
ガウリイ「たっ助けてくれぇ〜〜!!!!」
リナ「ふっひゃっひゃっひゃひゃ」
 お前は悪魔のような笑い方をするのか…。
ゼロス「うらやましぃ〜わぁ〜。ガウリイさんの髪っ。私の長さじゃ三つ編みはできないものねぇ。」
 ときどき掠れる石田さんヴォイス。色っぽいです、色っぽいです。
リナ「すぺしゃるテクで攻めて来いって!」
 …すみません。どなたかこの時の台詞の意味知ってらっしゃいませんか?なんか意味とか由来があるのかな?知りたいです。

 そして本打ゼルガディスの登場!……ってお前なんだー!!!その内股はぁ!!!大人なし目の照れ屋さんかぁ!!!
 もーこの時点ですでに爆笑。カチューシャが付いてるよ、ゼル。ゼルの髪で切れないよう、きっと金属製だぜ、ありゃ。
 ゼルガディスは嫌がっているんですが、ウサギのキグルミの時ほど嫌がらないのが不思議。う〜ん、ゼルは自分が綺麗に見えるなら、間抜けな格好よりいいのか?…いやいや、それじゃゼルがナルシストっぽいじゃん。

 さて、そんなゼルのふくよかな胸に飛び込んだのは、今回ゲストキャラであるミワン。
 最初見たときは本気でシルフィールかと思いました。髪の色といい形といい。でも、このキャラクターはアメリアがベース。背丈も低くリナ程度です。…別にいいんですけどね、これじゃあゼルガディスの好みはアメリアって言っている様なもんです。
 でも私にはゼルがロリコン童顔好みに見えます(爆)ってこれは冗談ですけど、でもゼルの女性観として「守ってやらなきゃ」というのは絶対にあると思うので、ミワンもまさにかばいたくなるキャラとして描かれてますね。
 ゼルに助けられるミワン。しかし、恐怖の為気絶してしまいます。そんな時リナは
リナ「はいは〜い!お姫様はこっちですよぉ〜!あたしたちがぁ魔の手から救いましたよぉ〜!」
 と。うむ、ナイスベタ台詞!

 女王直々から感謝を述べられるリナたち。一列に並ぶとそれはそれで、異様な光景であります。しかし、この女王、リナのご褒美くれくれ攻撃も物ともせず、はぐらかすとはかなりの腕前なんですね。すごいやっ。

ガウリイ「とっととクレア・バイブル見つけておさらばしよーぜ。」
アメリア「ちょっとガウリイさん!男に戻ってますよ。」
ゼロス「そぉ〜よぉ、ガウリイさん。気をつけてくださいねっ!」
マルチナ「まっ!ゼロス様ったらかわいいっ!」

 ほんとゼロスってばかわいいっ!…ははっはは、これだけおおっぴらにオカマられると清清しいなぁ。この頃からマルチナは女読者の感情移入先となる役割を果たしてきます。ガーヴ編で詳しくお話したいんですが、マルチナってのは「NEXTの世界に普通の女の子キャラ、つまり読者の視点を入れたらこうなるんじゃないかな?」というのを現してくれる子だと思っているんですよね。
 ゼロスのいいマスコットと化していますが、まぁアニメだったら人気者は女をはべらすべしって感じですしね。アニメ版ゼロスでは相手役の女は欠かせないと思います。フィリアといい。だから私は原作ゼロスは人と一線を置き、「人間なんてぺぺぺのぺっ!気安く話しかけるんじゃねーよ!」というオーラを完全に隠して付き合っている。アニメゼロスは人間の生にある程度興味があり、食事も女も遊びとして楽しんでいる。という、二つの解釈で観ています。
 余談ですが、今までゼロスをカップリングとして出さなかったのは、私の中でゼロスが無節操に楽しむ総攻女好きヤローと、全く興味なし・むしろ嫌いの2つに分かれてるからなんですよ。…ギャグだったらアニメを取るんですけどねぇ。どっちも好きで使えますので未だに悩んでいます。(むしろ使えるとか言ってる時点でカップリングを名乗る資格はありませんね。

ミワン「あなた、お名前は?」
ゼル「ゼル……あっ、ルルですv」

 話を戻しましょう。この時のゼルの声はサイコーです!いやぁ、緑川さん上手いですよぉ。もともと地声が高いんでしょうか。松本さんの裏声ハニーヴォイス(笑)とはまた違った意味で素敵です。

ゼル「未来を変えるなんて簡単だ。あっいえ、あなただって未来なんて簡単に変えられる…でございますわ。」

 ゼルゥゥゥウウウーーー!「ございますわ」ぢゃないだろー!
 ああ、でもこの時ゼルガディスはシャブラニグドゥ編のことでも思い出してたんでしょうかね。レゾを裏切り、部下を失い、一度は死を覚悟までしたゼルガディスですからね。リナのあの時の言葉、「たとえ確率が1%でも――」の台詞は、相当心に残ったのかもしれません。

 そんないいシーンをぶち破ってゼルの首を絞めるリナ。ゼルがもがきながらスクッと立ち上がり、リナを抱えたまま歩くシーンは結構好きです。さすが、体力のゼルガディス。
 さて、その後から本命のクレア・バイブルの情報収集に取り掛かります。
マルチナ・ゼロス組みは、ゼロスがもててます。うみゅう、マルチナピンチ。
アメリア・ゼル組みは……女子トイレ覗いちゃったの?ゼル。お前って奴は本当においしいよ!
リナ・ガウリイ組みは、ガウリイ、オスカルに薔薇をプレゼントされてます。歯が光るのがポイント。やはり歯が光る同士(ガウリイ無印1話から)合い通じるモノがあるんでしょうか。

 リナ・ゼロスらは合流。清めの泉に謎を解く鍵あるとわかります。
 一方ゼルガディスは一人黄昏。…かかるBGMはゼルガディスがシャブラニグドゥ線の前に一人抜け出し、単品で魔王を倒そうとする時にかかった「ゼルガディスのテーマ」。こんな時になんであんな名シーンのBGMがかかるんだ。笑っちまうぜ!
 しかしミワンを見かけ、追いかけていってしまいます。それをじっと見つめるアメリア。少し儚げ。
 アメリアは感情を隠さない子なので嫉妬も人一倍です。やけ食いしているリナをもビビらせる怖さぶり。

 そんな折に魔族が襲撃してきます。ああっと!氷の刃をマンガ肉で受け止めたリナ!素晴らしいです!しかし、肉は離しません!魔族からの攻撃もマルチナを盾にして避けます!しょうがないとは言え、外道です!

ガウリイ「ほほほほっ!ごめーんあそばせっ!!!!」

 出たーーー!裏声ハニーヴォイス・ガウリイ!うわぁぁあ、嬉しいよぉ!ってかやっぱり高っ!しかも光の剣の出し方が「ぺるっこラブリン。くるくるリンクルv」って感じだ。
エディア(魔族)「ふんっ、小娘が!」
 あー、もしもし?よく観てよ、大娘ですよ、ガウリイは。

 決戦は清めの泉にて!ゼルとミワンは捕まっててピンチ!アメリアは何を考えてんだ、ブラストアッシュを打とうとしてリナに止められます。ブラストアッシュは貫通型黒魔法ですから。でも、こんな時にナニ考えてるんだ!私も!アメリアのミニスカートで吹っ飛ぶ様に眼が行くなんて!
 ゼル「メギド・フレア!」
 エディア「馬鹿なっ!自分の身体を火で……。」
 うわぁぁああ!ゼルぅ!燃えた、燃えたよ久しぶりに(無印参照)。えっと、でもね、今回こそ浄化系白魔法。服は燃えないと思うんですけど…、ずいぶんと都合のいい燃え方をする服ですね。…そのパンツは耐熱性ですか?
 それで、ラティルトで魔族を倒すのでした。久しぶりにゼルの止めです。

 ですが、ミワンは男。
 私はあまりのシルフィール似のミワンが男だったことがショックで仕方がなかった記憶があります。だってシルフィールって感じだったから…。
 その後、女装していた兵士たちが次々とハイレグパンツになってゆき、フェミール王国は幕をとじたのでした。

ガウリイ「なにも」
リナ「脱がんでも…」
ゼル「もう、何も信じられん…。」

 というわけです。ミワンが女と知ったときのアメリアの満面の笑みをみて、私は少々とまどったり。本当に思っていることを隠せないタイプですね。

 さて、次回はアニメスレイヤーズ史上最大の人気を誇るガーヴ・フィブリゾ編。気合入れて最後までドドンと行きたいところです!

NEXT感想記第16回「恨みの魔球!根性の豪速球!」
2004年04月21日 (水)22:37
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リナ「憧れだった…マルチナ夫人…。いろいろあったけど、今!積年の恨み!晴らさせてもらうぅ!見てて!宗方コーチ!……ってコーチいねえ!」
マルチナ「オホホホホ!宗方コーチはこっちのペアよ。」
リナ「なんでオチョウ夫人のところに宗方がいるのよ!普通こっちでしょ?」
マルチナ「あなたにはその出っ歯のおっちゃんがお似合いよ!」
おっちゃん「テニスは根性だーー!!!!」
リナ「覚悟ぉマルチナ。それ、『拳をねじるように打つべし!打つべし!』」
マルチナ「きゃあ〜!ボクシングじゃないわよ!テニスで勝負しなさっブベッ!」

アメリア「出ましたぁ!クロス・カウンター!」

リナ「……燃えた…燃え尽きたぜ…もう真っ白だ…。」
ヴァル「俺も……やっと真っ白になれる……。」
リナ「アンタの出番はまだまだ先じゃー!しかも最終回のネタバレすんな!」

 というわけで、イラストもイラストなら文も文。最低に意味わかんない始まりから始めましょう。
 お遊びネタの今回、もちろんネタは「エースをねらえ!」なんですが、あの上戸彩のかわいいドラマも終わったことですし、私も心置きなくイラストが描けました。みんな知っているでしょうから。
 でも、私。エースをねらえは見たことないんですよね。スポ魂少女漫画として有名ですが、実は女子部活のいじめの悲惨さやドロドロさを赤裸々にしたマンガでもあります。…私も吹奏楽部の女の塊の中に居た時は、けっこー周りがドロドロで……やめよう、もう過ぎたことだ。
 あと、おっちゃんはご存知「あしたのジョー」。ジョーはいいですよ。ありえないような技の数々や、力石のダイエット(減量)具合がナイスです!女の子でダイエットしている人はこれを読んで共感しよう!(やりすぎに注意…
 王道マンガは私、結構好きなんです。ベルばらが今度アニマックスで一挙放送だというので要チェックしてます。オスカル〜!私が好きなのは『はいからさんが通る』。絵がかわいいんですv

 さて、アニメ感想に移りましょう。
 初っ端から肉団子合戦を繰り広げるリナたち。…アメリア…この頃からもう食い意地が…。
リナ「根性は入れる為にある!わかるっ!?」
 名言なんですが、何かが間違っているような…。しかしそれを聞いたおっちゃんはリナをブラス・ラケットという競技に誘います。この時、肉団子を落としてしまったリナに変わっていち早く肉団子を注文したゼルガディスに乾杯です。ゼル…あんた秘書も務まるわけだよ。しかし、ガウリイのもの欲しそうな顔は……みっともねぇよ。そんなガウリイのダメダメさが良いアニメスレイヤーズです。

 さて、このブラス・ラケット。魔力を込めたラケットで球を打ち、相手を打ち倒した方が勝ち―というゲームだそうです。…皆さんテニスで硬球に当たったことありますか?…メッチャ痛い上、アザができますよ。男にやられたときにゃ〜……テニスサークルも憧れだけではないってもんです。
 しかし、ゼロスの説明時の背景。山本先生から苦情が来たと思われる姑息なお蝶夫人と岡ひろみが描かれてます。いや〜…宗方に天使の輪つけたらダメだろ。しかも、2に出てくる坊さん(宗方に変わるコーチ)まで描かれてる〜!こっ細かい!
 結局今回もクレア・バイブルの手がかりが書かれていると言う事でリナは引き受けることに。まあ、ゼロスが言ったことですから当てにはできませんがね。
 この時の血走ったゼルガディスの目は忘れられません。…ゼルちゃん…どうしてこんなになっちゃったのよ。お姐さんは……嬉しいわv(3流好きのヘンタイですので

 そこへマルチナ・宗方(キース)登場!天井を突き抜けるようなトスを上げてマルチナが攻撃する!…あんな高いトス、よく打てるなぁマルチナ。この魔力ラケットはゼロスの解説によるとこうらしいです。
ゼロス「魔力ラケット。精神力を増幅してボールに注入するもの。そのエネルギーは持ち主によっておのおの異なる。」
ガウリイ「ずいぶん(マルチナは)ひん曲がった根性だな。」
というわけらしいです。あれですね、光の剣と似てますよね。

 そういえば光の剣、あれも精神力があるリナが持った時、ガウリイよりも長い剣になりましたが、そのかわり剣の形が鈍っていました。その点ガウリイはちゃんといつも同じ長さのしっかりとした剣の形を示している。これはイメージがガウリイの方がしっかりできている―ということなのでしょうか?アニメを買いかぶりすぎかな?

マルチナ「怖気付いたの?リナ。堂々と勝負しなさい!…もっともあなたの勝つ見込みはその胸ほどもないけどね!」

 この一言がきっかけでリナは勝負に出ることに。
 さて特訓とは、崖から落ちる岩をラケットで受け止めること。
ガウリイ「とか言ってるけど…。」
アメリア「いいんでしょうか?本当に。」
ゼル「リナには買ってもらわにゃならん。やるしかあるまい。」
アメリア「やだ、ゼルガディスさん。目がマジ。」
 ゼル…今回は本気で暑い男と化してます。そしてリナも熱いです。さすがスポ魂。

 そしてブラス・ラケット本番。リナとマルチナは順調に勝ち進んでいきます。
 が、顔パスで乱入したアメリア・ゼロスペアとリナは戦うことに。勝負は一瞬。アメリア…なんという可愛そうなギャグ顔に…。あんたにしかできないよ、この顔は…。ゼロス、苦笑いしてないでフォローしてやれ。お姫様なんだよ一応。
 リナはマルチナと戦いますが、ラケットをゼロスに刷り返られ苦戦。

 この時ね、ゼルとアメリアはリナのこと心配しているんですが…ガウリイはけろっとしてるんですよ。ここらへんの淡白さが私は好きなんです。一瞬ですが見てください。
 ゲームも後半の時に、ゼロスがラケットを摩り替えたことを告白。
アメリア「それってかなり屈折してません?」
 ええ、奴は魔族ですからね。シナリオの盛り上がりと自身のお食事の為に強引とも言える展開を作ることなど造作もないようです!

 そして、リナの放った魔球「サーブ・オブ・メガブランド」「サーブ・オブ・ダムブラス」「サーブ・オブ・ドラグスレイブ」はガウリイ・マルチナ・観客ごと球場をぶっ壊したのでした。いや〜…凶暴リナのベスト10には登る怖さっぷりでした。TRY2話といい勝負だわ…。
 結局優勝したアメリアが、ゼルにクレア・バイブルの手がかりをあげておしまい。…うん、ほのぼの…ところが、それはクレア・バイブルではなく、クレア・ゲーブル。
ゼロス「クレア・ゲーブル、ブラス・ラケットの創始者の名前ですね。いやぁ、以外にくだらないオチがつきましたねぇ。」(まったくだ
ゼル「きさまぁ!知ってたなぁ!」
ゼロス「いいえ!ボクも最初は知らなかっドカン!」
ゼロス「ちょっと…油断しました……。バタン」
 というわけで、さんざん引っ掻き回したゼロスは倒れます。いっつもアニメでは爪が甘いんだよ、ゼロス。


さて、お次はおまちかね?おかまの回、いや女装の回。気長にお待ちを〜!

NEXT感想記第15回「大激突?戦いのアルテメ塔!」
2004年04月14日 (水)14:04
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ゼロス「昔、この地に人目を忍んで暮らす天涯孤独の青年がいました。男の名前はジョー…。彼は人を嫌い、人里離れた廃屋の塔に、人形と共にひっそりと暮らしていました。
これは、そんな男が村の娘、アンに恋心を抱いてしまったが為に起こる悲劇なのです。」

 と、いうわけでアルテメ塔です!しかし、このゼロスの語り…いつもより暗い声がとってもいい感じです。よく聞くと『天涯孤独』がなまっててなお良し!思わず笑っちゃいました。
 この時ゼロスは美味しい負の気をいっぱいもらったでしょうねー。とりあえず、怖い時の反応をチェック!
リナ あんまり怖がってないかも。でも強がりっぽい。
ガウリイ 話を真剣に聞いてても理解できないのか。…寝るより立ち悪いぞ。
アメリア すっごい怖がり!…やっぱマスコット的存在だわ。
マルチナ 足カクカクがいいですね!
ゼル そもそもゼロスの持ってきた話が気に入らないので聞く気なし!
 みんな美味しいです!
 ですが、私が好きなのは話を真剣に聞いているのに、理解できないガウリイと、怖くて暴力挙げるアメリア。

 今回の依頼は珍しくゼロスが持ってきたというもので、ゼルははなから気に入りません。冒頭の伝説にはクレア・バイブルが使われていると言う話で、リナたちはそれを探しに行きます。
 もちろんこれも真っ赤な嘘話。ガーヴの手先がリナたちをおびき寄せる為に流した噂です。…ということは、ゼロスは初めっから何もかも知っていて、リナたちにガーヴの部下を始末させるつもりだったに違いありません。
 もう、この回の終始ゼロスペースと、不機嫌ゼルガディスが私にはたまらない回なのです。不機嫌なのにゼルはやっぱり不幸で…、笑えます。

宿のオヤジ「おっお前さん方…まさかあの塔へ行くつもりか?おっ恐ろしい…あんなとこさ行ったら生きて帰れねぇ。やめたほうがええ、今すぐやめるだ。」
ゼロス「それ以来〜、塔に登った人間はすべて人形に変えられてしまう〜…と聞きます。人間がすべてアンを取り返しに来たと敵に思えるのでしょうね。」

 ということで、アルテメ塔に行く為リナたちはキグルミを着ることに。
 キグルミといえば!そう!ギャグ月間のお決まり!!!出番はもちろん…ガウリイ!
 しかし、アメリアにキグルミ持たせるのは男連中ひどいんじゃ…。

リナ「さすがに不気味ね。」
ゼロス「おや?怖いんですか?」
リナ「まさか…」
ゼロス「でも鳥肌ぁ〜」

 アルテメ塔に入ったゼロスとリナの会話です。このゼロスの『鳥肌ぁ〜』がいい感じです!ほんとに、ゼロスの余裕は憎らしくもあり、かっこよくもあり。ガウリイは余裕なんだかのんびりなのかわかりませんし、ゼルには余裕の余の字もなくらいいつも真剣ですからね。(ブラスラケットの時の化粧がいい例)

ゼル「しまった!俺としたことがつい、つられてしまった!」
ガウリイ「何言いわけしてんだ?おまえ。」

ゼル「いやだぁぁあああ!絶っ対!俺はそんなみっともないことしないぞぉ!」
リナ「んなこと言ったって他に手が無いんだから、わがまま言わないの。抵抗があるのは最初だけだって。ほら、みんな結構楽しんじゃってるわよ。」
ゼロス「いや〜…なかなかお似合いですよ、アメリアさん。そのヒトデ。」
アメリア「ヒトデじゃありません!これは、愛と正義と希望の星!(キラーン)」
マルチナ「ああー!それいいなぁ。私はどれにしよう…。」
ガウリイ「ああ〜…何故か心が安らぐなぁ〜。」
ゼル「チッ!バカバカしい。他の奴らがどうだろうと、俺は絶対しないぞ!…これはポリシーの問題だ。」

ゼル「…なんだって俺がこんな目に合わなきゃならないんだっ!」
リナ「は〜い!どう?バニーちゃんvそっちの様子は?」

 ゼル不幸3連発です。周りとの趣味や価値観って重要ですね!ん、キミは悪くないけど読者は大いに笑ってるよ。ゼル単品だと『朧月草子』ですが、アニメだとこんな感じに。周りって大切だな…。

 さて、アルテメ塔にいる魔族の罠をくぐるリナたち。まず、第一関門は『料理バトル』。
ガウリイ「なんたってこっちには女性陣が3人も控えてるんだ!勝ったも同然だぜ!」
リナ「そういうこと!カルイカルイっ!」
 んなこと言っておいて任せたのはゼロスかよ。アニメではリナ、料理できないようです。そうまで行かなくても勝つ自信はなかったようです。アメリアとマルチナは思った通り、全くダメ。お姫様だもんね。
 しかし、ガウリイ…女なら料理できるとか思っちゃダメだよ。私は全くできない上に、ピーラーで怪我するような女だ!(ド〜ン
 ゼロスは野菜が身もだえするような料理。ご存知『子羊のカオス風味マンドラゴラ添え』を作って失格。…しかし、ひよこのアップリケのエプロンは似合いすぎだろう、ゼロス。

 第二の関門はジャンケン。ガウリイは失格。
 第三関門はしりとり。ゼルが鬼になったはいいが…、とらのパンツが似合いすぎのゼル。しかも内容はお尻取り。ガウリイ・ゼロスが鬼だったらよかったものの(なんだかんだで嬉そーにやるだろう)ゼルだったのが悲劇…。ウサギの顔を困らせながら(毎回顔が変わるのがトミー版すぺしゃるのナーガの髑髏みたいだ)右往左往。

へび「とにかく鬼にされたくなかったら他の奴の尻を触るんだ。」
ゼル「他の奴ったって…」
アメリア「はっ!…だっダメ…だめです…ゼルガディスさん〜。」

 このアメリアに萌ーーー!かわいすぎるぅ!もう一票!!!(オヤジですかい、あんたは
 ああ、こういう態度が取れる女っていうのがかわいい人なんでしょうねぇ。私じゃ絶対無理です。アメリアはぶりっ子じゃないけど本当にかわいいわぁ。リナは…

リナ「そんなことしたらどうなるか、わかってるわよね!」

 …うん、そんなところがキミのかわいいところさ。…たぶん。

ゼル「そんな…どうしたらいいんだぁ、そんなバカなぁ!」

 これでゼル退場なんですが…、男で最後にゼルガディスが残ったのが運の尽き。他の男だったらアニメらしからぬ楽しいゲームになりそうなところでしたのに、くそ真面目だからなぁ、ゼルは。やっぱり不幸なゼルガディスでした。そんなところが愛しいよv

 さて、魔族との戦いですが、ジョーは不死身だった。ギャグ月間にて初めて骨折するほどの怪我をするリナ。骨折にリカバリィが効くかはさておいて…(たぶん治癒力増進でできるんだろうけど…)ピンチ!
 が、人形になったはずのゼロスが助ける。リナのピンチにはやはりゼロスのNEXT!リナだけには魔族であることをほのめかすゼロスなのでした。
ゼロス「いや〜〜〜!面目ない。すっかりガセネタに騙されちゃったみたいですね。」
 知っててやってるくせに…ゼロスめ。ジョーに対し裏拳を入れるとは、さすが魔族!んで、不死身のカラクリも解いてリナは馬バージョンのドラグスレイブを炸裂させるのでした。

 終わってみて最後のゼルがかわいそうで仕方がないのですが、まっしょうがありませんね。ということで…まとめてチュッ!おわりv



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